自分のために開発した
私には2人の娘がいて、写真は毎年1万枚ほど増えていきます。ですので、撮る量には困っていませんでした。困っていたのは、撮った写真を見返さないまま、1年が過ぎていくことです。
2026年4月5日、家族で潮干狩りに行った日に、こういう一日の思い出も、子どもたちの日々の成長も、見返せる形では何も残していないことに気づきました。不安になって、その日の夜から Web 版として作りはじめたものが、いまの iPhone アプリに繋がっています。
our365 は、その困りごとを解決するためのアプリです。どうして「1日1枚」という形になったのかは、なぜ1日1枚なのかに書いています。この記事では、作る側として何を先にして、何を後にしたかを書こうと思います。
先に「ひとりで残す」を完成させた
最初のバージョンの our365 は、1台の iPhone と、使う人自身の iCloud の中だけで完結します。写真を私たちのサーバーに送ることはありません。
家族で共有する機能を入れるためには、写真を誰かが預かって、端末から端末へ届ける仕組みが必要です。写真を中継する一瞬だけ預かればよいというわけではなく、後から参加する家族のために保管し続ける必要があります。それは、いまの our365 とは別の設計になります。
作りはじめたとき、先にやるべきだと考えたのは、毎日1枚を選んで残すことが、ちゃんと続く道具にすることでした。選ぶ、残す、見返す。この3つが1人で気持ちよく回らないうちに共有機能を足しても、共有されるもの自体が増えていかない、そう考えたからです。
共有機能を入れるなら、写真が家族以外の誰の目にも触れない形で届けたいと考えています。ただ、その仕組みをきちんと作るには時間がかかると判断し、最初のバージョンには入れず、後に回しました。
共有は、捨てたのではなく後にした
「夫婦で一緒に残したい」という声があることは知っていますし、私自身もそう思っています。仕事が忙しく、帰りが遅くなる日は、妻が自分の iPhone で撮った写真を受け取って、私が投稿しています。
ただ、共有を入れるなら、先に書いたとおり、写真を預かる仕組みが必要になります。写真を預かれば、保管する費用が発生し続けるので、その部分は月額をお願いすることになるはずです。
そのときも、いまある機能を後から月額に変えることはしません。 1人で1日1枚を残す部分は、買い切りのまま残します。共有は、その上に足すものとして考えています。
共有を捨てたのではなく、順番として、ひとりで残す形を先に作りました。いまの our365 は、その最初の段にあたります。
残すための道具は、1回払えば済むようにした
1人目の子どもを1日1枚残すだけなら、our365 は無料で使えます。お金をいただくのは、きょうだいの分と、生まれた日からさかのぼって投稿する機能だけです。習慣ができたあとに欲しくなる機能のところに、線を引きました。
有料の Family PRO は ¥1,500(税込・買い切り、2026年9月時点)で、お支払いは1回だけです。写真を預からないので、使う人が増えても運営の費用が積み上がりません。買い切りにできる理由は、写真アプリの月額に疲れた人へ、買い切りという選択肢に書いてあるとおりです。
our365 は、いまも最初に私の家で使われています。自分の家で欲しいと思えるものを、まず自分の家で確かめてから届ける。作る順番は、これからもそうしていくつもりです。



