撮る枚数が減る時期がある
カメラロールを遡ってみると、平日の写真がほとんどないことに気づくことがあります。そして、子どもが成長するにつれて、1年間で撮影した写真の枚数もどんどん減っています。
先に書いておきたいことがあります。減ったのは愛情ではなく、撮る機会と余力です。
減りやすい時期は、だいたい決まっています。
- 1歳前後。 新生児のころは、寝顔もあくびも全部が初めてでした。その「初めて」が一段落すると、撮る理由のほうが先に減ります
- 下の子が生まれたあと。 手が二人分になり、上の子の写真が目に見えて減ります
- 育児休暇が終わったあと。 平日の自由な時間が消えます。朝は保育園の支度、夜は寝かしつけで、カメラを構える隙がありません
- 小学校に入ったあと。 子どもが自分のことは自分でできるようになり、一緒に何かをする時間が急に減ります
どれも、生活スタイルのほうが変わったから起きていることです。撮らなくなった自分が悪いという話ではありません。
物理的に一緒にいる時間が減り、「初めて」という絶好のシャッターチャンスもなくなれば、写真の枚数が減るのは自然な流れです。
イベントの写真は、似た構図ばかりになる
写真を撮っている日がないわけではありません。運動会や発表会、誕生日、家族旅行。そういう日には、いまでも何百枚も撮ります。
ただ、その写真を並べてみると、毎年よく似ています。 撮る位置も画角も、だいたい同じだからです。観覧席の後ろから、ステージの正面から、ケーキの前で。枚数は増えていくし、子どもも成長しているはずなのに、去年との違いが見つけにくい。
日々の変化をより感じられるのは、平日のほうです。
背が伸びた。箸の持ち方が変わった。話し方が少し大人びた。手のつなぎ方が変わった。どれも、なんでもない日に起きています。イベントは「あったこと」を残しますが、育ちを残すのには平日のほうが向いていると感じています。
| イベントの日 | なんでもない平日 | |
|---|---|---|
| 撮る枚数 | 何百枚 | 1枚もない日が続く |
| 変化の見え方 | 毎年ほぼ同じ構図で、違いが見つけにくい | 背丈、箸の持ち方、話し方に出る |
| 残るもの | あったこと | 育ち |
そんな中で、1日1枚というルールに行き着いた理由は、なぜ1日1枚なのかに書きました。
撮る理由を、仕組みで作る
では、どうやって残していくか。
「明日からは意識して撮ろう」では、たいてい続きません。減った原因が余力である以上、意識で取り返そうとすると、余力のない日にまた途切れます。手順にして、考えなくても撮れる仕組みにします。
- リマインダーを固定の時間にセットする。 寝る前でも、帰りの電車でも構いません。大事なのは、毎日同じ時刻であることです
- ウィジェットをホーム画面に置く。 アプリを開かなくても目に入るので、「今日はまだ撮っていない」に気づけます
- 撮る対象をあらかじめ決めておく。 今日の顔、今日の食卓、寝る前のパジャマ姿。決めておくと、何を撮るか迷う時間がなくなります
3つめが効きます。撮らなくなる理由は「撮るものがない」ことより、「何を撮ればいいか決まっていない」ことのほうが多いからです。

1枚でいいと決める
もうひとつ下げておきたいのが、枚数の目標です。
1日1枚と決めてしまいます。 1枚なら、仕事から帰ってきて子どもたちが寝る前の短時間でも、ごはんの途中でも撮れます。3枚、5枚と決めると、達成できない日に「今日はいいか」となって、そのまま止まります。
うまく撮る必要もありません。ピントが甘くても、目を閉じていても構いません。その日を思い出せれば、それで足ります。 きれいに撮ろうとするほど、撮ること自体のハードルが上がります。
1枚でいいと決めると、撮れる日が増えます。撮れる日が増えると、続きます。
3日空いても、戻ってこられる
最後に、いちばん大事なことを書きます。
抜けた日は、埋めないほうがいいです。
3日撮れなかったとして、その3日を遡って埋めようとすると、「まとめてやる」に戻ります。まとめてやろうと思ったことは、たいてい終わりません。空いた3日は空いたままにして、今日の分から再開してください。
空白があっても構いません。忙しかった時期がそこにあった、というだけのことです。1年後に見返すとき、その空白も含めてその年になります。
平日の写真がないことに気づいたなら、そこからでいいんです。今日の1枚から、また始められます。



